「伊東?なにが言いたいんだよ?」
竜士はケンカ腰に大将に聞いた。
やっぱり大将が嫌いなのかな?
「なんかi☆Risってみんな
パステルカラーみたいに優しくて可愛いけど
ちゃんと強い意志を持った自分の色ままの
グループだよなって思っただけ。」
大将は大将でそれだけ言うと
さっさと行ってしまった。
「あいつってロゼリアの春の彼氏なんだろ?
俺は信用できねぇよ。
こっちの情報流すかもだし。」
たしかに竜士の言い分もわかる。
他の従業員にはトラブルを招かないために
縁ちゃんと竜士には黙っててもらってる。
「来月には安木自動車を含めた
この辺りの車屋が合同でやる
カーフェスがある!今からでも企画案ないか?
もちろんお前らのライブはやるからな!」
社長にたくさんの資料を渡されて
あたしと縁ちゃんと真未とことりちゃんは
目をぱちくりさせた。
真未とことりちゃんも自分達の仕事あるから
あんまり負担かけたくない。
「来月までに2人もメンバー見けるんでしょ?
でもなんで5人にするの?」
『1番小さなカラーパレットと同じだから。
子供のころ1番色数が少ないカラーパレットでも
使い方でたくさんの色になったでしょ?
キラキラ楽しくならなかった?』
「たしかに。」
縁ちゃんは納得していた。
『少ない色だけど輝けるグループになりたいの!』
「稚菜らしいね!」
真未も笑顔で笑っていた。
『あっ…あたし達の新しいグループ名。』
あたしはまだなにも書いていない
コピー用紙にグループ名を書いた。
それを見たみんなは顔を見合わせて
決まりだねと笑ってくれた。