悔しくないわけなかった。
アイドルも大将も失った
あたしにはなにもない…




真未とことりちゃんまで
巻き添えにしてあたしは最低だ。





でも…
それでも…



『負けない!
あんたなんかに負けない!
スカイロードもあたしが守ってみせる!』



あたしがそう言うと春はフッと笑った。





「ならお手並み拝見。」




『え?』




「どっちがより多くの通行人の
足を止めるか勝負しましょ?
そしたら今日のとこは帰ってあげるわ。」





春はそう言うとまりちゃんを連れて外に出て行った。





そして自前のイヤホンマイクを
車をスピーカーと接続すると歌い始めた。