やばい……
どうしよ…
ウィッグと伊達メ外したままだし
絶対大将はもちろんみんなに正体バレた。




「君の名前は?」




『え?』




あたしはいきなり
おじさんに名前を聞かれてびっくりした。





「君の名前だ。」





『稚菜!高坂稚菜です!』



まっすぐおじさんを見て
胸を張りあたしは名前を言った。



「高坂さん。スカイロードには
売りとなるなにかはあるかな?」




『えっと…みんな優しくて明るくて…』





「そうじゃなくて…会社を知ってもらえるような…
言わば会社の宣伝になるプロジェクトだよ。」




会社の宣伝になるプロジェクト…





「安木自動車はこれだよ。」





おじさんは手をパンパンと叩くと
観葉植物で隠れている席から
2人組の女の子が出てきた。




そしてあたしはその1人に
見覚えがあった。