奏「でも、起き上がるのはきついから少し手伝ってくれ...。」
『う、うん。』
そう言って、私は奏翔に肩を貸して起き上がらせた。
奏「サンキュ...。」
お礼を言って薬を飲む奏翔は本当に辛そうだった。
いつもの野獣のような気高く、勇ましい様子は全くなく、ただ弱々しい兎のようだった。
『じゃあ、寝ててよ??』
奏翔「...ん。」
奏翔は再びベットに潜り込み、息苦しそうに呼吸をしていた。
『服...大丈夫??気持ち悪くない?』
奏「気持ち悪いけど、着替えるのもめんどくせー。だりーし。取り敢えず、寝る。」
『そ、そう。』
奏翔は私が返事をすると目を瞑ってしまった。