「お母さん、これなぁに?」
私はペンダントを光に照らしながら聞いた。
「これは、朱音組に代々伝わるものだよ。本当はまだ早いけど、紅葉は頭も良いし強いからあげるよ。」
大事にしなさい。そう言ってお父さんは微笑んだ。
「じゃあ、父さん。僕のは??」
「それは、オーダーメイドで特別に作ったやつだ。世界に一つだけだぞ?紅羽と色違いの蒼にしたんだ。紅羽をしっかり守るんだぞ?」
「うん!!」
吹雪は笑顔を受けながらうなづいた。
「ありがとう!!」
私も、満面の笑みを浮かべた。
お父さんもお母さんも微笑んでくれた。
─────これが最後の笑顔だと知らずに