私が乗るとすぐに大兄も乗って車を走らせた。





  でも向かってる先は家じゃない。





  「本当に。いいのか???」






  「仕方のないことだよ。
   仮にも私は大企業の社長の娘だもん。」






  「それでもな・・・藍の好きなようにしても   
   親父たちは反対はしないと思うぞ。」






  大兄はいつになく真剣な表情で私に言ってくる。





  「それに光輝だって納得できてないと思うぞ。
   藍だって嫌いになったわけじゃないんだろう。」





  「嫌いになんてならないよ・・・ 
   これからも・・・なれるわけない・・・」






  「だったらなおさら自分に嘘つかなくても・・」





  「もう言わないで・・・
   せっかく決心ついたんだから。
   もう決めたの。」






  「藍・・・」




  「だから・・・もう言わないで・・・」