「夏希〜? もう優雨くん来てるわよ?」

「分かってるって! もう少し待っててって言って!!」


私は自室からお母さんに叫んだ

すると


「早く来ねーと遅刻するぞ」という声が下の方からした



ガラッ
「あ、優雨! ごめんすぐ行く!!」

いつもは結ぶ髪の毛を結ばず、いつもは食べていく朝食を食べて行かずに外へ出た


「ったくお前遅すぎ…いつもこんなんじゃねーだろ?どうしたんだよ今日は」



「昨日夜面白いテレビがあってたからつい最後まで見ちゃって…」


「そんなの録画しとけばいい話だろ〜?」

「私はその時間帯にちゃんと見たいんです〜」



「そんなんじゃお前高校どうすんだよ、確か電車で行くんだろ? 」


「まぁそうだけれども…」


そう、私達は今中学2年生




だから1年後には進路を決めなくてはいけない、そんな忙しい時期である


「夏希は高校で何部に入んの?」

「ん〜…今のところは吹奏楽部に入ろうかなって思ってて。そういう優雨は?」


「俺はサッカー部かな…このままサッカー続けたいし」




「じゃあ、高校生になったら応援しにいかないとね」


「本当かっ!? なら頑張ってまたレギュラーに入れるように練習しねーとな…」


「その時はお祝いしてあげるね!」




「そうだな、ケーキでも買って…」

「おやおや、お二人さん…今日も、仲良く一緒に登校ですかぁ」
「夫婦みたいですね〜」


自分でも顔が赤くなるのが分かる

「なっ…何言ってんの男子!!」



「やべ、佐倉が怒ったぞ!」




「夏希、そんな怒んなって…なんだよお前ら〜そんなに羨ましいのか?」