「何なになに!?」


向かった先はお祖母ちゃんの寝ている隣の部屋だ。


「……これ」


「なに???」


例の日記もどきをおずおずと差し出す。


ますます怪訝な顔で、ノートを手にすると、あの一文を見る。


「……あんたまさか、こんなの真に受けてる……」


言ってからハッとする。
胸を撫で下ろすと、


「ああよかった!!私じゃなくて!!」

「―――はい!?」


「で??"あれ"が"それ"だと言う確信はあるの??」


「いや、はっきりとは……、でも状況は合ってるのよね。お互い知り合いみたいだし」


「"あれ"がそこでいう、孫の年ならね」


そう言われてみれば年が上過ぎる気はする。でも、あの最期の会話からはそう受け取れる。


「だからってあの胡散臭い男にこの店ごとあんたを任せるのも心配よね、誰もいなくなるんだし。まあちょっとお手並みは拝見させてもらいましょ」


菜月も何かを隠してる!?
ぽんぽんと頭を叩くと部屋を出て行った。改めて謎が多すぎるけど。