マキヨはスマートフォンを操作すると、
「あっ、しもしもー？」

電話に出た。

「えっ？」

そう言ったマキヨに愛香は不安そうな顔をした。

「えーっ、男の参加者が１人増えたってー？

あーっ、それは困ったっすねー」

マキヨはうーんと、あごに指を当ててうなった。

「わかった、こっちで探してみるっすー。

決まったら連絡するっすー、バイビー」

マキヨが耳からスマートフォンを離して会話を終わらせたので、
「何かあったんですか？」

愛香は声をかけると、マキヨのアイスを返した。

「まあ、あったと言えばあったんすけどー」

マキヨはそれ以上は言いたくないと言うように口をつぐんだ。

「私で役に立てるようでしたら力になりたいのですが」

「まあ、仕方ないっすねー」

マキヨは後頭部をかいた。