体育倉庫には、2人の姿がなかった。
その時、後ろから声がした。



『高木さん』
後ろを振り向くと、潤のもう一人の彼女
北星 すみれ
がいた。



『北星さん、どうしたの?』


『何で、潤を守ってくれなかったの?』


北星 すみれ
は目に涙をためていた。
その涙には、わたしに対する怒りがあった。



わたしは何も答えられなかった。


…守る?