更衣室のロッカーを開けると、沢山のドレスや靴で溢れかえっている。


自分で買ったものなど一つもない。


すべては浅葱が貢いでくれた物ばかり。


ピッチには

“キョウモイク”

と浅葱からの連絡がある。


あたしはドレスを身に纏い

“マッテマス”

と返信をした。


浅葱以外の客にもついて、もっともっと稼ぎたいのに、他の客につくことを浅葱が許さない。


どんな仕事をしているのかなんて興味はないけれど、あたしの出勤日には毎晩大金を落としてくれる浅葱は金持ちなんだろう。


金を持っている奴には、いくら金を使わせたって罪悪感なんて感じない。


あたしは浅葱を今日こそは説得しようと、控え室で頭を捻っていた。