「なので今後もご迷惑でなかったら、こうやって一緒に食卓を囲んでいただけると嬉しいです。……できれば少し一緒に飲めれば尚更」


ハニカム彼に、なぜか私まで嬉しくなってしまった。


私……南さんの気持ち、信じてもいいかな? 私のこと、異性としてちゃんと想ってくれているって思ってもいい?

お父さんともしっかり関係を築こうとしてくれている彼の気持ちを、信じてもいいだろうか……?


その後は終始目を潤ませながらも、嬉しそうなお父さんと南さんの会話に相槌を打ちながら、時間が過ぎていった。



「南さん、今日はありがとうございました」

時刻は二十一時。敷地内の駐車場まで見送りに出た。

いつもは玄関先までだったけれど、今日ばかりは彼のことを駐車場まで見送りたかった。

「なに言ってるの、お礼を言うのは僕の方だよ」

「え?」

首を傾げてしまうと、南さんはクスリと笑った。