そして。
「じゃあ、そろそろ解散するか?」
「そうだね。湊くんも実楽ともう少しいたいでしょ?」
「うん。そうだね」
半ば放心状態のあたしを置いて、三人はそんな会話をして、別々の行動を取る形になってしまった。
「ねぇ、実楽?」
「……へ?」
「オレ達、こうしてるとさ、恋人同士みたいだね」
「あ、うん…。って、はぃ?」
「だって、そうじゃない?ほら」
湊が指差したのは、駅前のショーウィンドウ。
其処には、手を繋いで赤い顔をしたあたしと、その隣には優しく微笑みかけている湊がいて。
まさしく二人は恋人同士のよう…。
自分達のことなのに、どこか夢みたいで。
立ち尽くすあたしに、湊からの爆弾宣言。