「おーい。志田!小野坂!こっちこっち!」



「あらま。お手々なんか繋いじゃって、仲良しさん」



目的地へなんとか到着すると、にこやかに迎えてくれる直江先輩と、ニヤニヤしてるひなのちゃん。


恥ずかしくて、何回も手を離そうと試みたものの、きゅっと握られた手から、あたしが逃げられる筈もなく…。



「う、うるさいよー?!ひなのちゃんはっ!」



「あっはは!いいじゃん、仲良くて。これで俺達も堂々と手、繋げるだろ?な?ひなの?」



「…もう…」






…。

なんか、ひなのちゃん、女の子だ…。





照れ臭そうにしながらも、ついっと手を差し出す辺りが凄く可憐で、これが恋人ってもんなのかと改めて思った。