いつになく、みかが真剣な顔つきになった。
「私も最初はあなたを殺す気でした。が、やめました」
「・・・なんで?」
最初からずっと気になっていた。
どうしてみかは・・・・・・私を・・・・・・。
そういえば最初に、私がみかの電話を聞いてしまった時・・・・・・
『十年面倒見てやった情もあるからな。殺すと俺も後味わりーし』
と、言っていた。
それが理由・・・・・・なの、かな・・・・・・。
「それは、『わざわざ殺さなくてもいい』からです」
・・・・・・・・・・・・??
どういうこと・・・・・・??
「・・・・・・これで終わります」
するとみかは眼鏡を外し、ホワイトボードに書かれた文字を全部消した。
そして、私の目の前にツカツカ歩み寄ってきて、一言こう言った。
「逃げろ」