「はい。ここで、香宮さんが狙われる理由についてですが・・・・・・これは『X』が関係してきます」
「え・・・えっくす?急に数学?むりぃ・・・」
「違います。人物ですが、名前が分からないので仮にXとしました。Xが、三日前に『香宮陽菜を殺せば報酬をやる』と全国殺し屋連盟に指令を出したわけです」
「全国殺し屋連盟!!?そんなものがあるの!!?」
「(本当はそんな名前じゃないが・・・面倒だから黙っとくか)はい、あります。だから殺し屋の皆さんは、香宮さんの命を狙っているわけですね」
「・・・なんで、そのXって人は私を殺すんですか?」
「それは私にも分かりません」
ううむ・・・・・・。
・・・・・・そっか・・・・・
あ、もしかして・・・・・・
「さっき、その・・・柏崎さんに変装してた人も、殺し屋連盟の人・・・?」
「正解です。彼もそのうちの1人でした。まあ私が邪魔したので失敗しましたが」
「えっ・・・・・・さっきはみかが助けてくれたの?」
「・・・・・・黙秘します」
「も、黙秘!?なんで!!?」
まあこの状況からしてみか以外にありえないけどね・・・。
「ちなみに先程、香宮さんが倒れた理由については、『夜風に当たってたら誤ってベランダから転落して気絶した』というあほな理由を作って皆さんに伝えておきましたので、なにも心配いりませんよ。三時間ほど気絶している間に皆さんお帰りになりました」
「えっひどい!!」
「さて、これでここまでの状況はだいたい理解できたかと思います」
・・・・・・うん、まあ、なんとなくは理解できた・・・かな?
要するにそのXって人の気まぐれ?暇つぶし?のせいで私は色んな人に命を狙われていると・・・・・・。
・・・・・・ひどい!絶対許せないっ!!
「そこで、大事なのは、香宮さんのこれからについてです」