「主役を放っておくとは・・・皆さん、冷たい人たちばかりですね」
「あはは・・・いえいえ。お気遣いありがとうございます」
「僕なら、こんなに綺麗な女性を放っておかないなぁ」
「・・・・・・」
・・・ありゃ、柏崎さんてこういう人なのか。
「またまたご冗談を」
「冗談ではないですよ。ドレスもよくお似合いです。純白のドレスとは・・・まさに天使のようですね」
「・・・・・・えーと、ずいぶんお酒を飲まれたみたいですね。お水をお持ちしましょうか?」
「一滴も飲んでおりませんが」
あー・・・この手のパターンは今までも何度かあったけど・・・・・・。
こういう人には、あまり近寄らない方がいいと学んでいる。
・・・この人の見た目からは、想像もつかなかったなぁ。
「ところでこのベランダ、中から見えない死角がありますね」