どうやら、緩んだほほから言葉が漏れ出ていたらしい。





「えっと……」





彼は少し焦っている。





「こ、このハンカチ好きなんです」





私は咄嗟に言葉を出した。





とにかく何でも良いから何かを言っている私。





「だ、たから拾ってもらってよかったです
さっきと良い、すみません。
ありがとうございます!」





私は少し頭を下げお礼を言った。





「それは良かったてす。」





彼は微笑んだ。





彼はペコッと会釈し後ろを向き歩いていく。