「あっ、そういえば。お母さんとお父さんは?」


「えっ?どこいったんだろ、愛奈と拓斗。」


「あっ、二階から声がする。」


「いってみよ?」


「「オー!!」」


《拓ちゃん大丈夫?》


《まぁ、なんとか。陽菜に無口とか冷たいとか思われてたなんてショック。》


《その通りだけどねぇ~》


《ひ、ひどっ!?そこまでじゃなくね?
でもさ、まだ真美の子供だから安心できるけど、零の子供でもあるからな。心配だよ》


《確かに!蓮ちゃんだからいいけど、零のくんはひどすぎるもんね。
真美、泣かされてたし。真美も仕事ばかりじゃなくたまには息子の顔でも見に来たらいいのに、》


《その時は零に会わせねぇようにしないと》


《真美が襲われちゃうもんね》

・・・
「うっ。」


「あ、あの。リビングに戻りましょ?」


「そうだな。父さん、いくぞ。」

蓮はおじさんを引きずりながら歩いていた

「お、おじさん。大丈夫ですか?」


「あ、うん。引きずられたくらいで全然いたくもないから。」


「そっちじゃなくて、その…うちの親に結構ひどいことを言われてたから。」


「大丈夫だよ♪あれはもう、なん十年もの口癖だから。まぁ、ちょっと傷付いたけど。」


「でも、今日母さん来るんだよな?」


「うん。お母さんたち知らないはず」


「結局会えんじゃん。母さんと」


「そだな。ありがとな、お前ら。」