そしていつも私は立ち止まる。
毎回同じタイミングで。
いくら、私が歩みを進めようとしても足は止まる。
そして足を止めた瞬間何かが起こる。
前は、いきなり暗くなり複数人の足音だけが響き追いかけ回せれているようなもの、幼い頃の私が出てきて『死にたい』と言い続けフッと消えていってしまうものもあった。
そして夢が覚める。それは決まって赤い雨が降る時。
私の夢は最後に雨が降る、濁った赤い色をした雨。
その間も歌は続いている。
透き通ったような歌と濁った赤。
夢を見る度に思う………
不釣り合いだと。
耳から聞こえる歌声はとても美しいのに目から見える景色はとても美しいとは言い難い。
むしろ、醜いと言った方が正しい。
真っ白だったはずの空間は雨で赤く染まる。