ある日、私は民に私だとばれないよう、変装して町に出かけた。
そこでとある男の子に会ったのだ。

「ねぇ、きみ、名前は?」

…どうしよう。
私の本名を言えばバレる。
ここは偽名を…

「私は、アイリーン・クラウン。聖女リュリシュト様のミドルネームからもらった名前。」


自分に様つけるなんて変な感じ




するとその男の子は
「へー!あ、僕はカイオス・セレネ!カイとかイオって呼んでね。よろしくねー」

セレネ…確か古から続く魔法貴族だったか。

元気ながら冷静さを持っている。そんな感じの男の子。
その後カイと沢山話した。

カイには妹が居ること。

スノーカントリーに住んでいたが、王国に引っ越して来たこと。

私と同い年だということ。

沢山話して、帰るときに、カイが言った。

「ね、僕の幼馴染みになってよ!僕ね、不思議な力持ってて………友達居なかったんだ。」

哀しそうに目を伏せながら、そういう。

「……私でよければ、喜んで。」

こうして私には幼馴染みが出来た。

きっと…______だけどね。