クリスマスの音色が、街中あちこち響き渡る中、少しだけ待ち合わせ場所に、早くついてしまった。

ご近所なんだから、一緒に大通りまできたらいいんだけど、やはり!

デートといえば待ち合わせでしょ?

ここの処、受験勉強でろくに会える時間も学校意外なかった。


嬉しくて…顔がにやけてしまう。



「お待たせ!」

白い息を吐きながら、黒いロングのコートの襟を立て相変わらず、茶色さらさらな髪をしていたカズキがやってきた。


クリスマスの魔法?

いつもの倍、イケメンに見えてしまうのは何故?


思わずマジマジと、カズキを見上げてしまう。

「どうした?舞?」

「なんでもないよ。
何処連れて行ってくれるの?」

暖かそうな、黒いコートの腕を絡ませた。

「お前の行きたい場所に行こうか?」

「じゃ…イルミネーションがみたい!」

「イルミネーションみたら別れるって伝説しってるか?」

「え…嫌だ!何それ?」

「でも、俺らには関係ないな?」

「そうだね!」


そう、私達は遠回りかもしれないけど、不確かな同じ未来を見つめていた。