私は、慌て制服を…。

カズキは私服に着替えた。

こんな格好見つかったら。

ヤバイってもんじゃない!



急いで着替え終わると、今度は落ち着かない気持ちになった。

どう考えても…ねぇ…



「カズキ…帰るね」

「そうか?まだ居ても平気だぞ?」

「うん…明日の準備もあるし。ね?」

「そうだな…」



カズキは、まだ帰って欲しくないらしく、渋々返事をした。



「送るよ。」

そう言ってカズキが部屋のドアを開けるか、開けないか…

ほぼ同時にドアが開く。




そこにはカズキのお母さんが、立っていたのだった。


カズキのお母さんは、夜の香を漂わせていて、その辺の同じ年齢の人と比べると、断然若々しく綺麗な人だった。


私は慌てお母さんに、頭を下げる。



「お邪魔してました。
今から帰ります。」

そんな私の言葉を、聞いてなんかの様子でカズキに向かって怒鳴り声をあげはじめた。



「カズキ!女の子連れ込むんじゃない!
どうせろくな事してないんでしょ?」

「うるせーな。
あっち行けよ!」



今までのカズキからは、想像がつかない低い、声でいい放つ。

カズキのお母さんは、今度は私の方をにらみつけた。



「この泥棒猫!
さっさと帰りなさい!」

この言葉に反応したのか、カズキは、右にある壁を蹴る。

ドス!!

壁は一瞬にして貫通をして大きな穴を開けてしまったのだった。




「うるせー言ってんだろ?」


「カズキ!やめなって」



このままでは、家が壊れかねない。
私は慌て、カズキを止めた。