「舞ちゃん、乗って!」

促されるまま、滑るように助手席に乗り込んだ。


「こんにちは。」

「オッス!その眼帯…辛いでしょ?
車の中だから外せば?」

私の顔を見るなり、松岡が言い出したのだった。

「でも…かなりキモいよ?」

「お前…最初なんて、もっとすげぇ顔してたぞ?
今更驚く気もしねぇよ」

少し迷いはしたが、松岡の気遣いを受け入れ、とることにした。


「すっきりした。邪魔くさくて。」

「だろ?俺の前だし、気にするなよ?」

「うん。」


なんとなく、松岡の言葉なら素直に聞き入れてる自分に戸惑いを感じていた。


それから松岡は、シュンさん夫婦の事や、平田、ユキ達の話しとかの昔話しなど、面白可笑く話しを聞かせてくれた。



久しぶりに私は、お腹がよじれるぐらいに笑っていた。

私を見るなり


「お前…笑ってる方がいいな。
泣き顔は似合わないよ。」

その松岡の表情に思わずドキッとさせられた。





あんまり、松岡が優しい瞳で投げ掛けるから、私は…

一瞬だけど…ドキッとしちゃったんだ。





この気持ちって…

一体なんなんだろ…?