着信:松岡


ピッ!


「はい。舞です。」

『舞ちゃんか?宿題進んでるか?もうすぐ学校だろ?』

「うん。でも、宿題は全部終わらせてしまったよ。」



ゆっくりとベットに、横になりながら左手に持ち直した。




『そっかぁ。体の様子はどうなんだ?』

「うん。大分いいよ。
でも瞼がまだひどくて。
眼帯つけなきゃ、恥ずかしいかな?」

『それは大変だな。
よし!気分転換にドライブにでも行くか?』



「ん…でも…」



松岡は私が迷っているような声なんてお構いなしに
『10分後にお前の家の近くの自販機の前で待ってる』

そう言って電話を切ってしまった。

すぐに、かけ直しをしても携帯は通じない。

ったく…強引なんだから。


そんな、強引な所も、今の私には正直…


嬉しかった。