私だって見たいよ!



待ち望んでいたはずなのに。

素直に喜べないなんて…


神様って酷いよね…。





「多分シュンさんから聞いてると思うけど。
俺…捕まっていたんだ。
捕まった事は、後悔してないよ。」




甘い彼の声に眩暈をおこしそうだ。




たった布団一枚隔てた距離なのに…

なのに…




こんなにも、遠く感じるなんて…。



「―…舞?」



カズキの手がそっと布団に、触れた感じが伝わる。

ビクンッ!!!

瞬間私は叫んでしまた


「さわらないで!!」



「舞…!?」



カズキの困惑してる声が聞こえる。



本当は、死ぬほど触れて欲しい人の手なのに・・




-その時だった。




コンコン

静かにドアが開く。


どうやらお母さんが、来たようだ。


「また明日。」


そう言い残しカズキは、病室から出ていってしまった。