「ルールは?」

「簡単だよ。
鬼ごっこだ!
俺達4人が鬼。
そしてお前達が逃げる。
ただ、それだけだ。」


「捕まったらどうなるの?」


「捕まったらか?
それまでだ!
ENDだ!」


ENDって…そんなわけない!


捕まったら…

確実にやられる!!

私は思わず、ギュッと、ユキの手を握った。


一瞬ユキは、驚いた表情を見せたものの、小さく小声で「大丈夫」そうつぶやいた。



「20秒やる!その間に逃げろ!にげきれた者だけが勝ちだ!
まあ、それはないけどな。」




ゲラゲラとそいつらは、声をあげて笑っていた。




「最後に聞かせて!
誰の命令?
ここの場所は?」



男は少し沈黙をした。



「いいだろ。
場所は新港だ。」



男はそれだけしか言わない。

やはり頼まれたんだ。




「秋山さん早くやりましょうよ!俺もう我慢出来ないっす。」



秋山??


その瞬間、シルエットの一人がお腹を抱えるようにうずくまった。

なにかを怒鳴り散らしていたが波に、邪魔されて上手く聞きとれない。





「よし!やるぞ!
ショータイムだ。」



その言葉と同時に私達は、全力で走りだした。