私たちは、出口へと急ぐ。

「あった!あれだよね?」


ユキが指を指す。

その扉は鉄でてきていて、開けるのに一苦労の重さ。

私たちは、恐る恐る、顔を覗かせる。

見渡すと、辺りは暗く潮の香が辺り一面に、漂っていた。



街灯もなく、波音が小さく静寂な闇を包んでいる。




「よし!行くよ。」



小さく私に振り向き合図。


その瞬間だった。


カポン!




あ…




そう、私たちは下駄を履いていたのだ。


その音を合図かの様に
左手方向から強い光りが二つ。


私たちの姿を強く照らし出す。




左手には車が一台。



右手には海。





完全な手詰まり。







ヘッドライトからは、ゾロゾロと、4人のシルエットを浮かび出している。



「鬼ごっこでもするの?」




現れたシルエット一人の男が口を開らいた。