「ん…」
真白くんが保健室を去ったあと、ベッドで横になったらいつのまにか眠っていたみたいで。
目を覚ましたら、窓からは夕日が差し込んでいた。
「えっ授業…!」
「起きて第一声がそれ?」
ガバッと起き上がると、隣には杉浦さんがいた。
「杉浦さん、今何時…」
「もう放課後だよ。
ずっと眠ってたみたいだし、
結構しんどかったんだね。
矢代くんがいなかったら授業うけるつもりだったでしょ?
無理しなくてよかったね。
矢代くんに後でお礼言いなね」
「うん」
はい、と私にカバンを渡してくれて、
おまけに授業のノートのコピーも渡してくれた。
「早く帰ってゆっくり休みなよ。
吉川さんが体調悪いと、誰かさんが気が気じゃないみたいだからね」
杉浦さんがチラッと保健室の入り口の方へ視線をやると、
入り口の方からチッと舌打ちが聞こえてきた。