家の前に着くと、そこには一台の青い車が止まっていた。

悠真は車持ってないはずだし、確か車の免許も持ってないはず…

じゃあ、あの車は何だろう。
お客さんかな?


でも肝心の悠真がどこにも見当たらない。

私は悠真に電話を掛けることにした。

プルルルルーと着信音が電話元から聞こえる。


「もしもし?」


「あ!悠真?今どこにいるの?」


「だから美莉亜の家の前にいるって」


「青い車しか止まってないけど…」


「ちょっと待ってて」


悠真にそう言われ少し待っていると、携帯を耳に当てている悠真が青い車の運転席から降りてくる。


「美莉亜!」


私は名前を呼ばれ、その場にたたずむ。
え!何で悠真が車を運転してるの?だって車や免許持ってなかったよね?


「悠真、その車どうしたの?」


「あ、この車?今日の為にレンタルしたんだ
頑張って車の免許取った!美莉亜と一緒にドライブしたかったから。」


「悠真~」


悠真に会えた嬉しさのあまり、私はとっさに飛びついた。


「どうしたんだよ?」


「ただ嬉しくて」



悠真は私を優しく抱き止める。
悠真の温もりがあったかい。


私、今どんな顔をしてるんだろう…。


きっと、嬉しくて泣いてるのかな。