「どうしても地球じゃないとだめなの?」 「うん」 私は、絽迂から目を逸らさずに力強く答えた。 「・・・そっか」 絽迂はぱっと目を逸らして、また本を読み始めた。 その時の絽迂の表情はなぜだか少し悲しそうに見えたのは気のせいだろうか。 私はベッドに顔をうずめ、考えてみた。 なんでお母さんもおじさんも地球に行けたのに、私は行けないの? 地球の何がそんなに危険だっていうの?