「・・・・」


絽迂は長い沈黙の後、本を閉じて私に視線を移した。



「李琉はどうしてそんなに地球にこだわるの?」



半ば呆れたような表情で私を見ている。




「・・・だいぶ前にね、本を読んだの」




「本?」




「うん、地球についての本。すごくすごく美しかった。

その時見た地球が未だに忘れられないの。」




もう何百年も前に読んだ本なのに、本の内容がまだはっきりと思い出せる。



それくらい、その時の内容が私には衝撃的で魅力的なものだったってこと。