だけど、考えても考えても答えは出ない。 はぁ・・・ 自然とため息がこぼれる。 「帰るね」 聞こえたのか聞こえてないのか、絽迂は本を見たまま。 力なくベッドから起き上がり、扉に向かう。 「・・・李琉はさ、理由も言わないで相手を納得させようとするからダメなんだ。 本気で行きたいならその理由もきちんと伝えないと。」 「え?」 ドアノブに手をかけたまま思わず振り返る。