「ゆーうー…」
またこれだ。
いつものようにドスッと隣から重みがやってくる。
「ケイ、重い…」
「慧斗ってば、まーた優冬にベタベタして~!
優冬はあたしのなんだからね~!」
昼休み、いつもの時間。
いつものメンバー。
毎度のようにわたし立花優冬(たちばな ゆふ)の肩に寄りかかってくる重み。
「けーいーとー!
あたしの優冬だもん!離れて~!」
そう必死に叫びながら、わたしにかかる重みを退けようと引っ張る可愛らしい女の子は親友の菊池椎花(きくち しいか)。
「眠いから今は俺にユウ貸して~」
間延びした声を上げる重みの正体、水瀬慧斗(みなせ けいと)。
マイペースでふわふわ読めないけど、持ち前のルックスとその性格が女の子たちから人気だったりする。