帰り道。

なんだか口を開きづらい。

……だけど、聞かなきゃ。

私は足を止め口を開いた。

「隼」

「……ん?」

隼も足を止め、私の方を見る。

「……その……」


聞くって、何をどうやって聞けばいいんだろう。

大丈夫?

ハルちゃん結婚するなんて知らなかったね?

これからどうする?






…………わからない。


「……………ごめんなさい」



いつの間にか、そう小さな声で言っていた。


「なんで優衣が謝るの?」


けれどその声を聞き取った隼はいつもの調子で言う。


「なんでって……」

隼がハルちゃんの事好きなの知ってたはずなのに。

協力しようって思ってたはずなのに。


どうしてこうも上手くいかないんだろう。



なんだかそう思い始めると涙が溢れてきた。


「えっ、優衣?」

「うぅ……」