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「隼っ」
放課後、いつものように隼のクラスへ行った。
すると教室には隼と駿くんしかいなくて、なんだか2人とも真剣な顔で話をしている。
……?
どうしたんだろう。
帰った方がいいかな?
私は教室に入ろうとしていた右足を廊下の方向へむけ教室に背を向けた。
「優衣っ!」
すると隼が私に気づいたのか、声を上げた。
「あ、いいよ。話してて」
私は再び教室の中を覗いてそう言うと、隼は首を横に振った。
「話終わったから。帰ろ」
「あ、そう?
なんかごめんね」
話の邪魔をしてしまったみたいでなんだか申し訳ない。
「大丈夫だよ!優衣ちゃん」
駿くんもそう言って笑う。
「ありがとー!
じゃあ駿くんまたね」
「ばいばい」
私が駿くんに手を振ると、その手を隼が握り私のことを引っ張って教室から離れた。
「ほんとに大丈夫?」
「大丈夫大丈夫。そんなたいした話してないから」
隼はそう言って笑うと、今日は俺ん家でゲームしよっかと言った。
「うん、わかった」
私もそれに答えると、2人で手を繋いで帰った。
………手繋いで帰るなんて初めてしたかも。