私の勘は、あっさりと当たった

初めての巡察で、中山さんは

人を斬った


さほど強くない相手だった…



「サクタ… あいつは、どんな奴だ?」



土方さんが長ーい説教の後
炊事場に来て、お茶をせがみ
そこら辺に座って私に聞いてきた


「さあ?」


「は?」


「同じ道場って、だけで…
あんまり仲良くなかったんで…」


「何処の道場だ」


「え? あー 江戸?あー江戸だけど…」


確かに東京は、昔、江戸
だけど、この時代の道場じゃない


「江戸のどこだ?」


「土方さん… 言いたくありません」



言えば…

未来から来たなんて、怪しい人で


私は


あなたに嫌われてしまうでしょ?





「嫌な思い出でもあんのか?」


「え?」


「中山は、ちょっと厄介だ
だが、お前はお前だ
聞いただけだから、そんな顔すんな」


私の頭をポンと撫で出て行った





私…土方さんが、気になっている

ここで恋してどうする!



ダメダメ!!



パチンッと頬を叩き、仕事を再開!