でも、それでもなんとなく、少しずつ先輩への気持ちが薄れると感じていた頃だった
やっぱり先輩は、ずるい人
《ピコン》
夜、私はたっちゃんの部屋で課題をやっていた
「優梨、携帯鳴ってる」
「うーーーん、ちょっと待って、もう少しで解ける気がするのっ」
私は大の数学が苦手
後の教科は人並みには出来ると思うんだけど、数学だけはどうして出来ない
あ!歴史は意外と得意だよ!
「頑張るのは良いことだけど、もうぶっ続けで3時間も勉強してますよ?」
たっちゃんは私の頭を撫でながら言った
「え!嘘!」
時計を見たら22時を回っていた