ハラハラしながら彼の顔を見ると、黙ったままお茶を飲んだ後、ゆっくり顔を上げた。


「……単刀直入だな、ほんと。」


「それ以外話す事は特にありませんので。」


淡々と話す日下部君に内心とても驚く。


「真面目そうな若い男か。
おまけに顔もいいし背も高い。
お前もなかなかやるな。
俺と身体の関係持ちながら若い男たぶらかして。」


「やめてよ。
そんな風に言わないで!」


「こいつとももうシタのか?」


カッとなりそうになる私の横で、日下部君が私の手をギュッと握ってくれた。


「そんな事別に重要じゃないと思います。
真島さん…いや、瑠衣さんが誰の事が好きなのかって事が俺には重要だし、そんな事してなくても魅力的だと思うんで。」


泣きたくなる程嬉しい言葉を真剣に言ってくれて、私はそれを堪えるのに必死だった。


そんな日下部君の言葉にしばらく何も返せず黙っていた孝也。