あぁ…と、さほど悪びれもせずに、ニッコリ笑った。


「噂とか、どーでもいいですけど、変に真島さんが言われたら腹立つんで、夜飲みに行きましょう。」


結局夜行くのか。

と笑ってしまう。


「…私も日下部君が変な噂されたら嫌だから、会社から離れた所にしてね。」


目に見えて嬉しそうな素振りで力いっぱい頷く彼に、罪悪感と嬉しい気持ちが混ざる。



「瑠衣、おはよう!
見ちゃったー♪」


夏菜子がニヤニヤしながら私の肩をつつく。


「ちょっと、やめてよー。何が?」


「日下部君と仲良くなったみたいで?」


そうだった、夏菜子に相談したんだった。


「あー、うん。
この前ご飯行ったんだ。
ほんとに真面目でいい子だった。」


「付き合うの?」


キラキラした目で私を見るので、恥ずかしくなる。


「わかんない。
どーなるかはまだ謎だね!」


逃げるように立ち上がり、夏菜子のちょっと!という声を後目にコピーを取りに行く。