トゥルルル トゥルルル
トゥルルル トゥルルル
トゥルルル トゥルルル

ベットの枕元に置いてあるスマホが鳴り出す。

トゥルルル トゥルルル
トゥルルル トゥルルル

ウザいな。
そう思いながら時計に目を向ける。
時計の針は6時50分。
日曜日の朝に7時前に電話を鳴らすなんて無神経な奴だな。
電話を無視してまた目を閉じる。

トゥルルル トゥルルル
トゥルルル トゥルルル

なおもしつこく鳴り続けるスマホに苛立ちながらも観念し、スマホを手に取りボタンをタッチした。
体を横向きにし左耳の上にスマホを置いた。

「・・・はい」
といかにも眠そうに俺は電話に出た。

「もしもし、寝てた?」
相手の男が言った。
相手の男は俺の友達で同級生の昌利(まさとし)17歳だった。

「ああ。寝てたよ。何か用か?」
無愛想に言った。
寝てるとこを起こされ、頭がボーとしている。

「お前寝てる場合じゃねーよ。」
昌利の声がウキウキと弾んで聞こえる。

「どした?なんかおもしれー事でもあったか?」
抑揚のない声で言った。
まだ頭が眠りから覚めないでいる。

「高沢がバイクで事故ったって!意識不明で現在入院中らしい」

「マジで!」
そう言って俺はベットから飛ぶように体を起こした。
もう目は完全に覚めていた。