「あ…監督…だから…」

「『治療はもうしなくていいから、退院させてほしい』ってことか?」

「…お願いします…」

「…ったく、ワガママな息子を養子にしちまったもんだ!そんな顔してんじゃねーよ、わかった」

「本当…?」

「星也がそう決めたなら、俺は尊重する。先生にも話してくるな」

「サンキュ。親父…」

初めて聞いた…星也くんが監督を「親父」というところを。もしかしたら、星也くん…監督との距離感を気にしていたのかな…

「よし!こうと決まったら、星也!!お前がやりたいこと全部言ってみろ!!」

「おっ!!まずはまずは…」

(よかった…)

「心春!ぼぉっとしてないで、みんなと考えよ!」

「うん!そうだね!」