「さ、行こっか」
2人を見送ったあと、ニコニコと笑って声をかけてくれました。
うぅ、桃川さんの笑顔はやっぱりステキなのです。
こんなお方とワタクシ手をつないでおります。
そして、改札までですが、わざわざ送ってくださると申し出てくださったのです。
はぁ~。
とってもうれしいことなのですが、すごーくフクザツなのです。
だって、こんなにステキなお方なら絶対にお付き合いしてる方がいると思うし。
あ、絵里さんは私と桃川さんが手をつないでることに対してなにも言いませんでしたが、桃川さんのカノジョさんではないんですかね?
んん?
いや、もしやカノジョだからこその余裕なのでしょうか!?
う~ん。
私はこういった経験が皆無なので、まったくわかりませんけど。
絵里さんがカノジョじゃないにしても、もしかしたらありさちゃんかもしれないし。
はぁ~。
いずれにせよ、きっと桃川さんにとっては後輩を気遣ってるだけなんですよね。
そして、手をつないでるのだってきっと深いイミはないのです。
そうなのです。
私が色々考えてしまってるだけなのです。
「大丈夫?気持ち悪くな~い?」
わわっ!
カオをのぞかれてしまいました。
「は、はいっ」
「ならよかった」
後輩を想っての気持ちだとわかってはいてもやっぱり期待しそうになっちゃいますね。
はぁ~、こんなことぐらいでドキドキしちゃいます。