「帰るよ~」

う~ん。
誰でしょうか……。

私のことを揺さぶってますね。


はっ!

私、また寝ちゃってました!

「は、はい!」

慌てて起きると、そこに桃川さんがいました。

あ、あれ?

他の方はもういなくなってますね。


「立てる~?」

桃川さんが手を差し伸べてくださってます。

え、その手を取っていいってことですか!?

プルプル。

いけません、私はカノジョさんでもなんでもないですし!

もしかしたらありさちゃんか絵里さんかはたまた他の方とお付き合いしていると思います。

そんな方には甘えてはいけませんっ。


「だ、大丈夫ですっ」

はっ!!

立ち上がろうとすると、フラついてしまい。
すると、桃川さんが抱き留めてくださいました。

「大丈夫?」

さっき上着をお借りした時と同じ薫りがします。

はあああ!!

こんな場面を誰かに見られたら!!