「石田、さんはー、どこに住んでるんですか~?」

「あ、オレ?オレは王子。っていっても静岡出身ならわかんないか。北区だよ」

東京の路線図を思い浮かべてみます。

王子はわかりませんけど、埼玉に続く途中に北区があるのはわかるので、なんとなく位置はわかりました。


「北区ですかー。そうなんですね~。石田さんはー、何歳なんですか?」

「ハタチ。今年21」

「そうなんですね~。私は18歳ですっ!」

「ちょっ、バカ!」

石田さんがにらんできましたよ。

あれれ?
なんででしょうか。

「真由ちゃんダメだよ。君、今なに飲んでるの?」

巣鴨さんが苦笑いしながら教えてくれました。

はっ!
そうでした、ビール飲んでるのです。

「へへへ。すみませ~ん。じゃあ巣鴨さんは?」

あれ?

石田さんが吹き出しました。
口になんにも含んでいなくてよかったです。

「巣鴨は住んでるとこー。オレは小出健児(コイデケンジ)だからー」

「”コイケン”って呼んでやって」

石田さんは笑いを必死に堪えながらそう教えてくれました。

なるほど、コイケンですね。

「コイケンはー」

「おいおい君、呼び捨てかいっ」

今度はコイケンさんまで。
笑いながら突っ込まれました。