あ、桃川さんだ。

ああ!
違います、違います。

知ってる顔を探してたらたまたま一番奥にいて、ありさちゃんがそっちへ向かっていくので、気づいたまでです!

私もついていきますが、ありさちゃんがそっちに行ったので深い意味はありません。
ホントです!


「隣いいですか?」

ありさは前に流れてきた髪を耳にかけながら言いました。
そんな仕草も同じ女性からしても色っぽいのです。

はぅ。

同じ年なのになんでこんなにも違うんでしょうか?


「どうぞ」

桃川さんはくわえていた煙草を左人さし指と中指に挟んで、その手で自分の隣をさし示しました。

いつものように笑顔で私たちを見てくれてます。
桃川さんのスマイルは癒されますね。

というか!

桃川さんは2年生ですが、未成年ではないのでしょうか!?

タバコもお酒と一緒でハタチからのはずなのに!

ふ、不良ですね!
チャラいだけじゃなく、不良なのです!


桃川さんの目の前に座ってる女のコを見ると、ぱっちり目が合いました。

おとなしそうなコです。

ぺこり。
おお、私が頭を下げると、ふんわりと笑ってくれました。

ステキなレディですね。