「あ~、座って~」
桃川さんがそう言って隣の椅子をすすめてくれました。
よかったです、武田とか言う人の隣じゃなくて。
はっ!
今の声はヒミツですからねっ。
「あ、はい」
桃川さんの隣に座りました。
絵里さんは武田さんの隣、私の向かい合わせに腰を下ろします。
「ありさちゃん後で来るんだっけ?」
「はい」
絵里さんが私を見ながら訊いてきたのでうなずいてお返事しました。
「あのコおもしろいわー。興味深いよねー」
「だなー」
絵里さんの話に桃川さんも笑いながらうなずいてます。
というか。
やっぱり絵里さんはありさちゃんが好きなのでしょうか!?
うう、気になるなぁ。
「真央ちゃんはどうしてウチの大学に入ったの?」
絵里さんの言葉を聞くと、桃川さんが私をチラッと見たのが視界の端っこに映りました。
「あー、そうですねー。ウチの両親の出身大学で昔から大学生活がいかに楽しかったかを子供の頃から聴かされてたんで、すりこみみたいなカンジですね」
「そうなんだ~」
絵里さんは納得の反応。
桃川さんがうんうんってうなずいてるのが視界の端に映ります。