「なに?」

唇が離れてもう一度訊いてきました。

けど、おかしいと思いませんか!

だって、口をふさがれて
しゃべらせてくれなかったのは桃川さんじゃないですか!


「あ、あの、オムライス」

「あぁ」

あ、あれ?

桃川さんはテーブルをチラッと見ましたけど、
なんか興味なさげですよ。

おなかすいてないんでしょうか?


「食べないと冷めちゃいますよ?」

うう!

桃川さんがまたまた私の目をじっと見つめてきます。

なんでしょうか。

悪いことしてないのに、
桃川さんに見つめられるとすごーくドキドキしちゃいます。

なので、思わず視線をそらしちゃいました。
アセアセ。


「オムライスより、真由ちゃんのこと食べちゃいたいんですけど」

え?
えぇ?
えええ?

な、なんですと!
私を食べる!?

ギョギョギョとしてしまいまして、
思わず桃川さんを見返しました。

ニヤッて笑ってます。

ぎゃほーーーー。
ドラキュラ的な発想ですか!


「真由ちゃん」

はうううう。

甘い甘いささやきなのです!

トロットロに溶けちゃうのです、
桃川さんのあまーーーいボイスなのです。


ジリジリと目と目の距離を詰められました。

チュッ。
軽く唇を合わせるだけのキスをくれました。

ふへへへへ。
チュー好きです。

ぎゃああああ。

すみません、ヘンタイです!