唇が離れました。

「ああああ!」

えぇ!?

桃川さんが頭を抱えていきなり叫びました。

「ど、どうしたんですか!?」

「チョーシたくなった」

へ?
シたくなった?
シたくなった、とは?

桃川さんがなぜか苦々しいカオで私を見てくるんですが……。

「真由ちゃんキョトーンってしてるね」

桃川さん苦笑いです。

確かにそうかもしれませんね。

「真由ちゃんお子ちゃまだからな~」

むむっ。

なんということでしょうか、私を子供扱いしてますよ!

たった今、大人の階段を一歩上ったこのワタクシを、子供扱いしましたよ!