「真由ちゃんのファーストキス、いただきました。ごちそう様でした」

ううううう。
恥ずかしい!

改めてファーストキスって言われるととっても恥ずかしいです。
私もついに大人の階段を一歩上りました。

うううう、テレます!

桃川さんの胸に思いきり頭を埋めて、ドリルみたいにグリグリします。

「ハハ、真由ちゃんホントマツオみたい」

そう言って、グリグリしてる私の頭を抱きしめてくれます。


「もっかい、してもい?」

キューンとする甘~い声で耳元でささやかれてしまいました……。

うううう。
もう、どうにでもしてくらはい……。

もう、ワタクシ立花真由は桃川涼さんのトリコというヤツなのです。


「なにも返事がないってことはしていいってことだもんね。ね、真由ちゃん?」

はう!?

桃川さんが私のアゴをつまんできました!
そして、クイッと顔を上げさせられます。

きゃわ!
目が合ったんで、キュッと目をつぶります。

唇がくっつきました。


えぇ!?

あ、あの、あの、あの!
舌が!舌が!舌が!

入ってきて!
それで、その、あの、その!

もう!もう!もう!
ムリですムリですムリです。

このチューを説明することは
恋愛経験値ゼロに等しいワタクシにはムリです!

もう、もう、もうもうもう!

とにかく、聞きかじった拙い知識で
一生懸命に桃川さんの施しに応えることに集中します。

はうううううう。


恥ずかしいんですけど、おなかのあたりがキューンってします。
あううう。

正直、腰が抜けちゃいそうです。